2011年10月20日

自転車各社のブランド戦略

自転車を作っている会社は色々ありますが、5万〜50万円くらい価格帯で売られているほとんどの商品は、どのメーカーのものであろうとシマノやカンパやSRAMの同じ部品を、台湾の同じような工場で作ったフレームに台湾で組みつけて売っています。
どのメーカーもインテルのチップを台湾製のグラボやメモリと台湾の工場で組み立てるパソコンと同じようなものです。

そうすると、違うのは極論すればブランドだけということになります。各社ブランド戦略は考えていそうな会社と何にも考えていなそうな会社とありますけど。


で、ちょっと自転車のブランドについて考えて見ます。

まず、ブランドを考える前提として2つの要素を考えます、

一つ目の要素が「1.同じブランドでくくられた商品は、似たようなイメージでくくられがち」ということです。「シャネルの自転車
」があったとすれば、他のシャネルの製品と同じようにゴージャスで高そうでなイメージでしょ。

そしてロード車の場合、「2.このブランドのイメージを牽引する上で大きいのはプロツアーへの参戦と活躍」です。ロード車はレース道具なので当然ですが、レースに使わない人の場合はプロツアーよりシャネルの方が好まれるかもしれません。


この前提の下でロード車ブランドのくくりを考えるといくつかパターンがあります。


<1>メーカーブランドのみ型

これは、そのメーカーの自転車全てに、メーカーの名前のブランドをかぶせるという簡単な方法です。
コルナゴやピナレロやデローザなどもこのパターンですが、基本的にそれなりのロード車というある程度共通した商品しか持たないこれらの会社はまあ簡単です。

難しいのはジャイアントやビアンキなど、タウン車までラインナップしているメーカーです。全部に同じブランドを持たせているため、全部の商品が似たイメージを持たれがちです。
ジャイアントで言えば、プロツアーでラボバンクが乗って活躍する反面、街中でパパチャリや子供車が同じブランドでたらたら走っているということになっていますね。70万円のTCR SLが、7万円のエスケープと似たイメージになるということですから、ハイエンドスポーツ車の販売にはあまり得とは言えません。

一方エスケープを買おうとしている人は、レースなどどうでもいい人が多いでしょうからそっちでもあまり得しない気がします。
但し、ロード車で一番市場の大きいアルミTCRやDEFIのゾーンは、同じブランドでラボバンクが活躍すれば魅力が増す気がします。ハイエンドより量販ロードで稼ぐつもりなのでしょう。


<2>複数ブランド使い分け型

あまり多くないですが、スペシャライズドがこれに当たるでしょうか。ハイエンドでは"S-WORKS"のカテゴリーブランドを使用し、プロツアーも"S-WORKS"の車で走ります。
中級ロード〜クロスバイクまではメーカーブランドの"Specialized"、タウン車は"Globe"なんてブランドも使ってましたね。

この使い分けは、プロツアーで走る車の威光をS-WORKSブランドを共有するハイエンド車にしか及ぼさないということになります。このおかげで"S-WORKS"は激しくレーシーでハイエンドなイメージを持ちますが、"Specialized"ブランドの中級ロードにはハイエンド車とは共通のイメージが持ちにくいということになります。
量販ゾーンよりもハイエンドにおけるありがたみを優先したパターンですね。その市場だけで元が取れるのでしょうか?


<3>メーカーブランド+カテゴリーブランド型

これもありそうで少ないです。TREK位ですか?
基本全モデルがTREKというメーカーブランドを背負いますが、カーボンロード車だけ"madone"のカテゴリーブランドをサブブランドとして背負います。
プロツアーの車も"TREK""madone"の2つのブランドを背負って走ります。
そうすると両方のブランドを持つカーボンロードは、"TREK"だけを持つその他車種よりもより強くレーシーなイメージを持つが、"TREK"だけを持つ商品もプロツアーと全く関係ないわけではない。という、くくりの強弱を付ける事が出来ます。
中高級ラインに重点を置きつつにラインナップ全体を盛り上げるなかなか上手なやり方だと思います。

ジャイアントの"TCR"もこのカテゴリーブランドと捉えることも可能ですが、ローマ字3文字並べても意味性を感じにくいので記号にはなれていないと感じるのでここに入れてません。但し、レース系の車種を量販アルミモデルまでくくるという切り方の範囲は丁度いいと思います。

posted by ケンタウロス at 22:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 自転車選び
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